インターンシップ中の冨田耕平です。
このインターンシップは大阪大学の「超域イノベーション博士課程プログラム」の一環として行っています。一般に企業がフレームワークを用意し、公募するようなインターンシップとは異なり、私が直接代表の竹内美奈子さんにお願いして約3ヶ月の長期にわたって受け入れて頂いています。そのため私が学びたいことを要望したり、竹内さんのアドバイスを受けながら(私へのインタビューを通していろんな情報を引き出されながら)、学べる場と経験できそうなことを擦り合わせて日々進めています。
「人財育成」や「組織論」について学ぶべくインターンシップをしているわけですが、他にも世の中にはどんな働き方や働く環境があるのかについても知りたいと思っていました。そして、それら全ての学び(他業種の知見)を、私の研究分野であり将来のフィールドである「看護」の現場に還元していきたいと思っています。
近年、あらゆる業種でワークライフバランスや育児休暇制度など、働く環境について最善の道を模索していると思います。これは「看護師」の場合でも同様です。看護師不足、女性比率の高さ、過酷な労働環境、少子高齢化社会など、多くの要素が絡み合う複雑な環境で、さまざまなチャレンジが行われています。
そんな中、竹内さんのアレンジで、働き方について非常に先進的に取り組んでいるサイボウズ株式会社の中村龍太さんから働き方や働く環境について学び、議論する機会を頂きました。中村さんはサイボウズ、株式会社ダンクソフト、さらには農業までを生業とされる「複業」中の方で、まさに働き方を伺うならこの人!という方です。(竹内さんも中村龍太さんへのメンタリングインタビューを行い、このホームページに記事を掲載しています。)
中村さんを訪問するにあたり、まずは、サイボウズ株式会社について(株)TM Futureのサービス提供領域の切り口から調査し、さらに働く人や働き方の議論のテーマや質問項目を深めるため、用語の整理から始めました。
今回はそのうちの「理念」、「クレド」、「人物像」、「コンピテンシー」の4つのワードについて自分なりに理解したその位置づけと意義を紹介したいと思います。
組織は社会の中での自らの役割を規定し、組織に所属する人々に求める働きを定めます。組織が成長するためには、組織に所属する人々の成長が必要です(とインターンシップ中に学んできました)。その役割や働きや成長目標を定めるのが上の4つのワードです。ところが、私にとって特にクレドやコンピテンシーは耳慣れたものではなく、その定義や関係性が曖昧でした。そこで竹内さんにアドバイスも頂きながら、今回の議論を通して、また看護に還元していくことを念頭に置いて4つのワードを以下のように定めました。
「理念」 :組織が社会的に果たす役割と基本的な価値観及び使命
「クレド」 :組織に属する人が理念をどう体現するかという行動指針(ミッション)
— 組織に属する人が考えて行動する余地を、「与える」ことも「与えない」こともできる
— 例)「お客様に快適に過ごしてもらうために行動しなさい」(スタバ方式)or「お客様に快適に過ごしてもらうために、笑顔で接しなさい」(マクドナルド方式)
「人物像」 :組織の理念を体現することのできる人物の定義
—全体像と要素から構成され、それらを行動として具体化したものがコンピテンシー
「コンピテンシー」:人物像の要素を行動レベルで表したもの
—知識とスキルで構成される
—例)部下に平等に接することができる:「平等の本質を理解している」(知識)+「そのうえで部下と接することができる」(行動)
次回以降で、サイボウズ訪問時の様子や、学んだ内容についても紹介していきたいと思います。