(株)TM Futureでインターンシップをさせて頂いていた冨田耕平です。8月の末をもって3ヶ月間のインターンシップを無事終了させて頂きました。引き続き、このコラム欄の場を借りて、ご報告を兼ね、期間の後半での学びを書いていきたいと思います。
8月某日、竹内さんと都内にある製造業企業D社に伺い、多くの組織で人事を担当してこられた人事部長にインタビューさせて頂きました。今回のテーマは「社員が主体的に行動する組織文化の醸成」についてです。
B社では組織文化の変革を行っていました。以前のB社は徹底されたトップダウン方式の組織文化がありました。また、社員の教育システムにおいても、研修やトレーニングは積極的には行われず、スキルや知識は実務を通して学び得るものだという意識がありました。
そのような状況を脱し、社員一人ひとりが自ら積極的に行動するような組織文化を醸成するために組織変革が行われています。
組織文化の大変革のために行っているのが、人財育成、人事評価、新卒・既卒採用などの人事システムの全てを見直す取り組みです。
その具体的な取り組みの1つが、コンピテンシーを定め、評価のルーティーンを刷新したことです。社員への適正な評価を行い、その評価結果の納得性を高めるために、一人ひとりの目標の設定に対する達成度や総合的な評価を行うまでのスケジュールを設定しました。目標設定については、SMART目標(specific具体的, measureable測定可能, achievable達成可能, relevant重要性、time-bound具体的な期間)を各自が設定できるよう、目標設定のためのトレーニングを行いました。次に、評価については、評価者のトレーニングにより評価の質を担保しつつ、中間・期末で評価レビューのための面談を行うことや、部下や同僚からの多面的なインプットも行うこととしました。多面評価インプットにおいては、被評価者が評価者の選定を可能にすることで、評価の納得性をさらに高めることもできます。
これらの取り組みを行うことで、社員が主体的に行動する組織文化が醸成されつつあるといいます。目標設定とそのためのトレーニングを行うことで、成長の場を作り出し社員が自ら考え行動するよう促し、またそれに対する適正な評価の整備を行ったことで、モチベーションが高まってきているのだと思います。
【今回の気づきポイント】
・ 組織文化を変革させ新たな文化を醸成させるためには、人財育成、人事評価、新卒・既卒採用など全般的な取り組みが必要である。(それぞれは単独ではなく、相互に関連し合い、効果が出るものである。)