インターンシップ中の冨田耕平です。
今回は、WEBサービス業B社でのお話です。
B社では、「新規事業のための組織立ち上げに伴う、新規「採用」のプランニング実施プログラム」が進行しており、竹内さんが長らく携わっていました。プログラムが軌道に乗り、チームメンバーも充実してきたため、私が伺った日は、最後の引き継ぎが主な目的でした。
引き継ぎの後、少し時間を頂いてプロジェクトリーダーにインタビューをさせて頂きました。そのときに伺った、「チャレンジするチームづくり」と「組織文化の変革」の2つについて書きたいと思います。
社会の変化に合わせて、組織やその中にあるチームはその変化に順応していく必要があります。しかし、意識的に行動しなければ、現状を維持するにとどまり、変革に主体的でない硬直した組織文化が形成されてしまいます。
そうならないために必要なのは、「チャレンジする組織文化づくり」です。これは、何か新しいことにチャレンジするメンバーがチームの中にいればいい、ということではありません。チームのうち数名が新しいことをするのでは、チームとしてチャレンジしていることにはならないのです。全員で大小何かしらのチャレンジをすることで、チームとして同じ方向に進む必要があります。
しかし、新しいことをしよう!ということになっても、現行のタスクと並べて優先度的に後回しになったのではいつまでもチャレンジが始まりません。そこで、そのプロジェクトリーダーの方は、「チャレンジする循環」を作ることが必要と教えてくださいました。そのためには、小さいものでも無意味かもしれないことでも、まずは始めてみることが最初のステップであり、そこから成功体験を得ることが重要なのだそうです。そうすることで、変化への抵抗感が薄れ、循環が生まれるのです。
インタビューでは、私が将来的にやっていきたい看護への貢献についても、ご意見を伺いました。
上記の「チャレンジするチームづくり」にもつながることですが、既に完成された(ように見える)組織を変革しようとするとき、多くの場合、大きな抵抗や反発が起こります。これを避けつつ変革し、主体的に変化しようとする組織文化をつくるためには、「小さな単位から始める」とよいというアドバイスを頂きました。
他の企業を訪問させて頂いても感じていることですが、組織には、明文化されていなかったとしても、組織文化やフィロソフィーのようなものが必ず存在します。変革に伴って、ドラスティックにいきなりその文化をぶち壊そうとするのでは、抵抗しか生まれないどころか、どれほど正しいことをしようとしても以降の行動のすべてに反発されるかもしれません。そこでそのプロジェクトリーダーの方は、まずは今ある組織文化に沿って、抵抗の薄い、誰もが納得できるようなものを小さい単位で始めるとうまくいくという経験値を話して下さいました。そうすることで、組織からの信頼を得て、変化への恐怖心を払拭し、賛同してくれる仲間を増やしていくことができる、組織変革には、そのようなステップを踏んでいく必要があるというアドバイスを頂きました。
さらにもう一つ重要なポイントが、人財の流動性です。同じポジションに同じ人が居続けることによって、その人自身もまた周囲の人々も、考えや発想が固定化し、変化することへの抵抗は増していくという危険性があります。流動性がないとき、組織の中のある小さな部分を切り取ったときにそれが奏功する場合もあるかもしれませんが、全体最適を考えれば、組織にとっては硬直化につながるケースも多いようです。組織変革に耐えうる文化を形成するためには、人財が流動的であることも、重要な条件の一つになると感じました。
(写真は、B社のオフィス(からの風景含む)です。)
【今回の気づきポイント】
・チームで「チャレンジする循環」を作るには、誰一人欠けることなく全員が大小何かしらチャレンジし、同じ方向に進むことが必要である。
・組織変革のためには,ルールや文化を急激に変化させず小さい単位から始める.また変革を受容し組織を活性化させるためには,人財の流動性も重要である。