2015/03/25

目標を設定する力、目標を修正する力  人は目指したところにしか行けない

先般、この「タレントマネジメント論」で、「内省力」について述べました。

具体的に体験したことを、自身で振返り、一般化し、自分の引き出しに入れること、そしてそれを再利用できる形にすること、それがスキルを修得するということであり、成長するということ。それを「内省力」と呼びました。「学ぶ力」と言ってもいいと思います。

「内省力」とも深い関係があり、人や組織の成長のために大切なことに「目標を設定する力」があります。これが適切であるか否かにより、プロジェクトや、ひいては、人や組織の成長に大きな影響があると考えています。

ちょっと皆さんも、振返ってみてください。自分はもっと高い目標を設定しても良かったんじゃないか?そう思う事ってありませんか? そうなのです。「人は、自分が目指したところにしか行けない」のです。目指しても行けるとは限りませんが、まずは、目指さないことには、そこにたどり着くことはできません。だからこそ、「目標を設定する力」はその人の人生や成長にとても大事なスキルなのです。自分は、どの「山」、どの「頂き」を目指すのか? 私たちは、時々は振返り、見直してみるべきと思います。

 

(株)TM Futureが、企業やその他の組織で人財育成のプロジェクトをお受けするときに、この「目標設定」のプロセスには十分な時間をかけます。

プロジェクトでは、わかり易く「到達目標」や「到達レベル」ということもあります。具体的にイメージして頂くといいのは、そのプロジェクトの数か月や、その中間点でもいいし、ある一日でも構いません。その時間を過ごした後、即ち「before & after でどうなっていたいか?」それがプロジェクトの目標となり、組織や個々人の目標となるものです。

組織や、プロジェクトチーム、そして個々人には、「目指すにふさわしい目標」があります。

そのために、例えば、プロジェクトの開始時には、「トップインタビュー」「プロジェクトオーナーのインタビュー」「対象者全員のインタビュー」(場合により)「育成責任者のインタビュー」等を行い、プロジェクトメンバーやステークホルダーと話し合って、このプロジェクトでどこまで到達したいか?参加者は、どうなっていたいか?という到達レベル、即ち、プロジェクトの目標を設定します。

では、「目標が適切である」とはどういうことでしょうか? 当たり前のようですが、そのチェックポイントは、「目指すべき価値がある」目標であることと、「(ストレッチすれば)到達可能な」目標であることです。それを、慎重に設定をします。

往々にしてあるのは、トップが望む目標はそうなってほしいという願望であり、その目標は立派だけれど、どうしたって目標へ到達できる基礎的な要素(スキル)が整っていないために、目標倒れ、計画倒れになってしまうということです。それでは、プロジェクトの成果さえ疑われます。

ですので、基礎的な要素スキルを各自がどの程度持っているかを、「対象者のインタビュー」で確認することも必要なのです。

そうすることによって、対象者が、「目指すべき価値があり、かつ、頑張れば到達することができる」目標を定めることができ、それをどういう形で達成するかの「ゴール設定」が、できるわけです。

それでも、尚、実際にプロジェクトが始まってみて、思うように到達できそうにないときは、思い切って、目標を修正することもあります。もちろん、もっといけると思ったら、より目標を上方修正することもありです。(これは、意外とやらないかもしれませんが、これによる機会損失も多いように思います。できそうなら、目指すべき山を変えてもいいし、もっと高い山に登れる/登りたいならば、それもありなのです。)

DSCF0146

「人財育成のプロジェクト」は、ゴールに到達し、目標を達成するためのプロジェクトでもあるのですが、同時に、その「目標設定」を自ら行える力を養うためのプロジェクトでもあります。

なぜなら、人は、与えられたゴールや受け身な目標よりも、自ら定めた目標や自ら獲得したい到達レベルに対してのほうが、より学習意欲や成長意欲が高まり、より高いモチベーションで取り組めるからです。

当初は与えられたゴール、受け身である目標を、能動的、主体的に変換していくプロセスをプロジェクトに組み込んでいきます。(これは、少々、技術を要します)

自分(たち)にとって「目指すべき価値がある」目標を「自ら」設定でき、ひいては、そのために予めもっておくべき基礎的な要素スキルを見極め、目標と現在位置のギャップを知り、そこに到達するためのプロセスを自らLEARNできること。そして、その実現可能性に課題がある場合は、目標そのものやそこまでの時間軸を適切に「修正する」力と勇気をもつこと。

それが能動的、主体的にでき、着実にそこに向かうことができれば、プロジェクトの成功確率はかなり高くなります。

そして、プロジェクトの一日一日や、中間点、プロジェクト全体での振返りにおいて、「内省」を繰り返すことにより、「学ぶ力」が最大化され人や組織の成長に繋がっていく・・・私たちは、そのように考えて取り組んでいます。

では、山に登る道筋は・・・それについては、また改めて。

(写真は、チリ サンチャゴ郊外のアンデス山脈の春です。)

 

 

 

 

 

 

ページトップに戻る